更新日:2018年02月16日

Japan Vision Vol.97|未来に残したい行事 福井県小浜市
神宮寺 お水送り

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毎年3月2日に福井県小浜市の神宮寺で執り行われる神事「お水送り」をご紹介します。
「お水送り」は、若狭の地に春を告げる風物詩にもなっていて、奈良東大寺二月堂で3月12日に行われる「お水取り(修二会の『お香水汲み』)」に先がけて執り行われる、奈良と若狭(旧国名・現在の福井県南西部)が古くから深い関係にあった(※)ことを表す、歴史的にも重要な伝統行事でもあるのです。そのお香水は、若狭鵜の瀬(うのせ)から10日間かけて奈良東大寺二月堂「若狭井(わかさい)」に届くといわれていることからも、神宮寺の「お水送り」が、いかに重要かが伺えます。
(※)小浜市と奈良市は、天平時代から1,200年の歴史の輪廻により、1971年(昭和46年)に姉妹都市盟約を締結しています。

「お水送り」は午前11時、体内に宿った悪霊を振り払うために、赤土をお神酒で練ったものをご祈祷してから舐め、残り土で柱に「山」と「八」の字を書き込む「山八神事」から始まります。その後、午後1時に、神宮寺境内に紫の装束に身を包んだ氏子の代表が、30メートルほど離れた的に向けて矢を放つ「弓打ち神事」を経て、午後5時半ごろに、白装束の僧がホラ貝を拭きながら山門をくぐり入場します。
そして午後6時に、お堂で修二会を営み「達陀・だったん」の行が執り行われ、7メートルもある巨大松明を「エイッ、エイッ」とのかけ声とともに、大きく右へ左へと振り回します。その後、大護摩に火が灯されると、観る者を圧倒する大きな炎が大迫力で燃え広がります!
午後7時30分には、いよいよ山伏姿の行者や白装束の僧侶らを先頭に、大護摩からもらい受けた火を手に神宮寺から2キロメートル上流の鵜の瀬に向かう松明行列が始まります。この松明行列には、市民や観光客も参加することも出来、毎年3,000人ほどの方が参加されるのだそうです。

ご紹介の写真にもある通り、神事を執り行う僧侶の出で立ちや、巨大な炎が生み出す幻想的で神秘的な世界は圧巻で、思わず引き込まれてしまいそうです。まさに未来に残したい伝統行事ですね。 福井県にお越しの方は、ぜひお立寄りになってはいかがでしょうか。

■若狭おばま観光協会公式サイト「お水送り (おみずおくり)」
http://wakasa-obama.jp/TouristAttract/TouristAttractDetail.php?64


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北陸地方は、日本でも指折りの絶品カニを味わえる「カニの本場」といわれています。北陸で水揚げされる主な種類は〝北陸のカニの王者〝と呼ばれる「ズワイガニ」、〝富山湾の女王〝〝海のルビー〝などの異名をもつ「紅ズワイガニ」です。どちらも冬に水揚げされ、この時期に北陸を訪れると新鮮な味を楽しむことができます。

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