更新日:2018年09月28日

Japan Vision Vol.125|未来に残したい風景 熊本県県阿蘇市
米塚

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写真撮影:四季写真家 山口博之

「米塚(こめづか)」は、熊本県阿蘇市の南西部にある、可愛らしく美しいフォルムの火山です。 標高はおよそ80メートル、ご覧いただける通り、お皿を逆さにしたような形で、頂上部分が大きくくぼんでいるのが特徴です。活火山である阿蘇山を下った平地部にポツリとそびえています。小さいながらもれっきとした火山です。

米塚は今からおよそ3000年前に形づくられたといわれています。頂上のくぼみは“噴火”によってできたもので、米塚全体から見れば小さく見えますが、火口の直径は100メートル、深さ20メートルほどの大きさです。噴火で吹きあがったマグマが冷やされたことでできる岩塊(がんかい/スコリア)が積もって、なだらかな斜面が生まれました。スコリアが堆積してできる「スコリア丘」のなかでも、国内有数の均整のとれた形をしています。 阿蘇神話の主人公である健磐 龍命(たけいわ たつのみこと)が、収穫した米を積み上げた場所とされているため「米塚」と名付けられ、頂上のくぼみは掌で米をすくって人々に恵んだ跡と伝えられています。

火山によく見られる、岩肌がむき出しの外観ではなく、山全体が草原に覆われ、季節によって色彩の変化を楽しむことができます。
この自然な造形美は、まさに未来に残したい風景ですね。阿蘇の地を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

■参考サイト:阿蘇ユネスコジオパーク公式サイト
http://www.aso-geopark.jp/geosites/geosite04.html


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きじ馬とは、きじ車とも呼ばれ、木で作った胴体に車輪を付けて転がせるようにした九州ならではのおもちゃです。
かつては子供が乗れるほど大きなきじ馬がつくられていました。大きなきじ馬を男の子供たちが牽いたり、馬乗りになって坂を下ったりして遊んでいたそうです。

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