更新日:2018年10月29日

Japan Vision Vol.128|未来に残したい行事 大分県日田市
千年あかり

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未来に残したい行事として大分県日田市の『千年あかり』をご紹介します。 今年で14回目という新しい行事ですが、夕方から夜にかけて約3万灯の竹灯篭が流れる、とても美しく、幻想的な風景が人気のイベントです。 江戸時代を想わせる街並みを、武士・町人・町むすめなどの「時代衣装」に身を包み行列する「日田天領まつり」と合わせて、秋の“小京都”を鮮やかに彩ります。

大分県北西部の山間に位置する日田市には、江戸時代の建築や街並みを今に残す、「国の重要伝統的建造物群保存地区」に指定される「豆田町」という地域があります。『千年あかり』では、豆田町とその付近を流れる花月川の周辺を、日田の竹で作られた3万本もの竹灯籠が流れます。ゆらゆらと煌めく灯篭の光は、とても温かみがあり、水面と周囲一帯を幻想的に照らします。
『千年あかり』が始まったきっかけは里山の保全でした。竹が広葉樹林の里山に侵食して破壊してしまうのを防ぐために伐採し、その竹を活用する方法として考案されたのが「竹灯篭」だったのです。千年あかりが始まった当初は2万本だった灯篭の数は、徐々に増えて現在では3万本になります。豆田町の人々や市内の民間企業、ボランティア団体などが竹灯篭づくりに参加しています。日田の自然を愛するたくさんの人たちの想いが灯るイベントなのです。

『千年あかり』と同日に楽しめる「日田天領まつり」は、江戸時代に幕府の直轄地「天領」だった日田の街を再現したイベントです。見どころは当時の衣装に身を包んだ150名を超える大行列「西国筋郡代着任行列」です。電柱も電線もない日田の街並みで繰り広げられる行列は、まるでタイムスリップしたような感覚を味わせてくれます。ほかにもさまざまな行列や踊りなどの出し物があり、各地の特産品を集めたグルメブースもあるので、一日中楽しむことができます。

今年の『千年あかり』は、11月9日(金)~11日(日)の午後4時~9時まで。「日田天領まつり」は、10日(土)~11日(日)の午前10時~午後3時の日程で開催される予定です。ご興味をお持ちの方は、この機会にぜひ江戸時代を想わせる風景と、秋の夜に広がる幻想的な光景を見に行かれてはいかがでしょうか。

■日田市観光協会公式サイト:「おいでひた.com」:第14回 千年あかり 開催情報
https://www.oidehita.com/archives/28061


近くの街のフコク生命
オリジナルご当地キティ

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カボスは、大分県の特産果樹で、古くから竹田や臼杵地方の民家の庭先に薬用として植栽されています。
臼杵市内には現在も樹齢200年前後の古木が数本点在していて、他県にはこのような古いカボスの樹は見られないことから大分県が原産といわれています。

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